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ラクダをペットとして飼う際の注意点まとめ【生態・餌・グッズ・病気など】

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もしラクダを飼おうと思うのなら、気候に適しているのは全国の動物園にも飼育されているフタコブラクダのみでしょう。

ただし、絶滅危惧種です。

家畜としてはヒトコブラクダが飼いやすいと言えるかもしれませんが、実情はそうは簡単な話ではないようです。

ラクダをペットとして飼う際の注意点をご紹介します。

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ラクダの生態 昼行性? 夜行性?

哺乳類・ウシ目(偶蹄目)・ラクダ科・ラクダ属の砂漠などの乾燥地帯を好む大型の哺乳類がラクダです。

西アジア原産で背中に1つのこぶをもつヒトコブラクダと、中央アジア原産で2つのこぶをもつフタコブラクダがあり、世界的にはヒトコブラクダの方がよく飼われているようです。

背中のこぶの中には脂肪が入っており、ラクダは汗腺が発達していないので、脂肪が太陽光線の熱射を防ぐ断熱材の役割を果たしています。

水を飲まずに数日間は耐えることができ、鼻には砂塵を防ぐ開閉式の蓋がついています。

塩分耐性が強く、濃い塩水でもろ過して水分とする代謝機能が備わっています。

ラクダは一度に80リットル、最高で136リットルもの水を飲み体の水分が4割失われても生命を維持でき、これと似た哺乳類で渇水に強いのがペットとして近年人気のあるキツネの仲間フェネックです。

野生種が激減し、現在はフタコブラクダは世界中で約1,000頭、ヒトコブラクダは野生種は絶滅し人工飼育によって家畜化された種類とそれが野生化した個体だけが現存している状態です。

昼行性で、食生は草食です。

ラクダの食事・餌は何? 1日どれだけ必要?

水を飲むときは1回に80リットル〜135リットルも飲みますが一度飲むとしばらく飲まなくても長期間生きられます。

砂漠地帯の国家で家畜化されたヒトコブラクダは、放牧でも自然の草をそのまま食べさえているので、牛などの大型家畜動物同様人工飼育ではサイレージや乾草などの粗飼料と穀物類などの配合飼料で、1日30キロ程度は食べるでしょう。

正確に計量したデータはありませんので、あくまで目安です。

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ラクダを飼うために必要なグッズ

そもそも日本で飼えるのか?

その昔は江戸時代でも日本で見世物として渡来したことがあるようですが、エジプトやトルコなどの砂漠地帯や乾燥地帯以外で飼育された例ではアジアではインドネシアなどで一度ヒトコブラクダの輸入で飼育した事例があったそうです。

しかし結果は全滅でした。

動物園での飼育だったそうですが、湿気による健康悪化と食欲不振などの餓死もあったそうで、日本では施設内管理が出来る動物園などでしかまず飼育している事例はありません。

体調次第では野外に放つことも制限されることがあるそうで、その殆ども絶滅危惧であるフタコブラクダです。

フタコブラクダは、中華人民共和国の北西部とモンゴルに生息している、北に住める種類ですので、被毛も厚く日本でも飼えますが、ヒトコブラクダは頭数が多く家畜化されているとしても気候的に日本での飼育はかなり困難であるとされています。

フタコブラクダに関しては頭数の多い中国でも第一級の保護動物に指定されていますので、保護飼育目的以外は輸出入も商取引も禁止されています。

乾燥した広大な敷地

フタコブラクダは、動物園のような専用施設なら牛や馬と同様な規模の施設内で飼育は可能ですが、ヒトコブラクダは広大な乾燥地帯と放牧出来る面積規模の土地が必要です。

砂浴びが必要なので、広い砂地も必要で、しかも雨に濡れない設備も同時に必要となります。

水量のある池

大量の水を一度に飲むので、容器などではとても足りません。

また体調に合わせて自ら欲しがるので、人工飼育ではヒトコブラクダに限っては水量の多い池が必要となります。

温度管理が出来る大型の施設

昼夜で大きく気温差を作り出す必要があるので、完全に空調管理された24時間体制の専用設備が必要です。

動物園の経営にかかるコストの総額は約41億円と言われてますし、人の生活以上にラクダへの飼育コストは確実に高いでしょう。

温度管理抜きの施設約2,000平米の育成舎で、木造では約400万と言われてますので電気設備と合わせて閉鎖的な施設としてコンクリート造ではほぼ1軒屋程度のコストがかかります。

ラクダの体温は平均36度前後ですが、外気温に合わせて34〜42度まで自由に変化させることが出来ますが、ヒトコブラクダに限っては被毛が薄いので外気温の急激な変化のある四季にはあまり相性の良い動物とは言えないでしょう。

日本のような湿潤な気候では、基本的にヒトコブラクダは生きていけないのです。湿潤気候の細菌の免疫力は低いのですね。

ラクダがかかりやすい病気

中東呼吸器症候群(MRS)※人間感染

外務省が警告している海外渡航者向けの警告に、サウジアラビアやアラブ首長国連邦など中東地域で広く発生している重症呼吸器感染症があり、このキャリア、つまりウィルス保持生物の一つがヒトコブラクダです。

発熱、せき、息切れや呼吸困難を伴い、ほぼ肺炎で重篤になります。

患者の半数以上が死亡することもあり、治療法も確立していません。ラクダ自身の病気以上に非常に注意するべき感染症です。

MERSコロナウイルス感染症※人間感染

中東へ渡航歴のある重症肺炎患者から見つかった新種のコロナウイルスで、サウジアラビアの125名が感染、ヨルダン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーンなどの乾燥地域で見られる感染症です。

オマーンのヒトコブラクダで見つかっており、人から人にも感染します。

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ラクダの基本データ

原産国 北アフリカ、東西アジア、インド、中東など※ヒトコブラクダ
寿命 約40年
体重 約450kg〜550kg
体長 約 2.5m~ 3.3m※頭から尾までの長さ
性格 おとなしく穏やか、走るのは遅い、発情期はやや気が荒くなる
価格帯 現地仲買人からの場合、1頭450,000円から600,000円前後

原産国

人に飼われている種類であるヒトコブラクダの場合、エジプトのカイロではキャメルマーケットで取引されている家畜です。

カイロから車で45分程度の郊外に市場はあり、200頭から300頭が販売されています。

家畜なので野生化してはいませんが、愛玩動物の扱いはされていません。

使役動物としてのラクダは、自動車よりもランニングコストが安いのでほぼ移動手段の一つとして商取引されています。

日本ではかつて一部のペットショップで、500万近い価格で展示されていましたがこれは販売目的ではなく集客目的だったと思われます。

動物園の場合は、約200万円ほどが相場ですが、これはレンタル料金でしょう。フタコブラクダですので、レンタルも高いというわけです。

寿命

ラクダの寿命は主に歯の生え方でわかります。

上顎両側に4本の臼歯と下顎両側に3本の臼歯なら1歳、上顎両側に5本の臼歯と下顎両側に3本の臼歯なら約3歳前後、全ての歯が乳歯から永久歯に変わるのは7歳で、キャメルマーケットで取引されているのは、およそ10歳未満です。

価格を決める目安となっているので、寿命は現地ではラクダは財産なので、約40歳前後が寿命というのは、ほぼ正確な値でしょう。

動物園では、神奈川県野毛山動物園の名前がツガルのフタコブラクダで、推定38歳が人工飼育で最長だと言われています。

体重

体重は最小360キロの場合や、最大690キロもの落差がありますが年齢だけではなくこの体重変化は水分摂取量と脂肪の蓄積で多く変化します。

ラクダは「側対歩」とよばれる独特の歩行で、体力を温存する動物で、コブの中身は脂肪です。

食べ物を食べられない期間にエネルギーとして使うこのコブは、最大で15キロにまで増えるとされています。

加えて水も一回で80リットル、最大で136リットルも飲むわけですから、これを加えると100キロの増減があるということになります。

体長

体長は最大で3メートルになりますが、これは首をまっすぐ伸ばした場合で普段は長い首を持ち上げて独特の歩き方をします。

この歩行のお陰で、ゆっくり歩くラクダの背に乗ると船酔いと同じようになるので、ラクダに乗るときは基本的に小走りにさせるのが砂漠では常識となっています。

ヒトコブラクダは、約100kgの荷物を1日30kmも運搬出来るほどタフな動物です。

性格

牛と同じ固い植物でも消化できるので、植物などの食べ物を口で良く噛み、飲み込んで胃の中で部分消化してから、再度胃から口に戻してモグモグと咀嚼する反芻をする動物です。

ラクダは特殊な腎臓機能を持ち、非常に効率よく代謝しエネルギーを温存します。

そのため、無駄な行動が少なくすぐ横になったり座ったりすることが多くそれで非常におとなしく見えるのです。

群れの中でも滅多にケンカはしません。

価格帯

アフリカライオンのように、頭数が増えた野生動物の場合は輸送代もおよそ450,000円前後だそうですから、仮にヒトコブラクダの場合でも、輸送代は大差が無いでしょう。

ただし、検疫も含めて諸費用を考えれば、日本でヒトコブラクダを買う場合は、目安で200万を下る可能性は低いです。

まとめ

今回はかなり詳細に詳しく数多い文献を拾って解説することになりましたが、どうやら日本で一般の方がラクダを飼える状況では無いようです。







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