腸内細菌のバランスが崩れると便秘や下痢、軟便、おならの臭さといった便通異常が起こりやすくなります。
そんなときに頼りになるのが納豆菌入り整腸剤です。
胃酸に強い納豆菌は、腸内のビフィズス菌を増やす役割があるとして、乳酸菌やビフィズス菌とともに多くの整腸剤の中に配合されています。
ここでは、納豆菌入り整腸剤を飲むべきタイミングとおススメの整腸剤をご紹介します。
こんなときは納豆菌入り整腸剤を
一口に整腸剤といっても整腸剤にはさまざまな種類があり、お腹の悩みや症状によって選ぶべき整腸剤の種類は変わってきます。
ダイエットで便秘気味のとき
食事制限をするダイエットの場合、体重が減りやすいメリットがある反面、食べる量を減らすことで便秘を招きやすくなります。
食物繊維が豊富に含まれた野菜を含め、脂質や炭水化物を全く摂らないと食事の絶対量が少なくなり、大腸では便の材料が作られません。
大腸にある程度の便が溜まらなければ、便意をコントロールしている脳に指令がいかず、便意を感じることはできないでしょう。
便秘になると便に溜まった食べ物のカスが腐敗し、それが悪玉菌のエサとなり、悪玉菌が優位な腸内環境へと変わっていきます。
悪玉菌が活性化することでアンモニアやインドールなど有害物質が有害なガスを発生させ、便秘症状をますますエスカレートさせます。
逆に、善玉菌が増えることで腸管は酸性に傾き、悪玉菌が棲みにくくなり、腸内細菌のバランスが整っていきます。
善玉菌を増やす方法のひとつが、毎日整腸剤を飲むことです。
ダイエットで便秘気味の人におススメの整腸剤は、乳酸菌や納豆菌が入ったもの。
そのほかにダイエット中に不足しがちなビタミンや胃腸全体の働きを高める健胃生薬が配合されたものを選ぶことがベストです。
ストレスで下痢と便秘を繰り返すとき
食べ過ぎや食あたりというわけではないのに下痢と便秘を繰り返してしまう…。
その原因はストレスによる自律神経の乱れが考えられます。
“腸は第二の脳”といわれるくらい、脳に次いで神経細胞が多いところ。
脳には約150憶個の神経細胞があると言われていますが、腸には小腸と大腸を合わせて1憶個もの神経細胞が存在しています。
そのため、脳は自律神経の影響を最も受けやすく、強いストレスを受けると自分が自覚する前に下痢と便秘を繰り返します。
また、ストレスが腸内細菌のバランスを崩させるということも最近の研究で分かってきました。
自律神経が乱れてお腹を壊したとしても腸の活動をコントロールできないため、それもまたストレスを抱える原因になり、悪循環を繰り返します。
正常な腸内環境を保つためにも自分なりのストレスケアを見つけると同時に腸内細菌のバランスを正常に保てるよう整腸剤の力を借りることも大事でしょう。
ストレスによる下痢と便秘を繰り返してしまう人は、乳酸菌と納豆菌が入った整腸剤です。
胃酸に強い納豆菌で腸内のビフィズス菌など有用な菌を増やし、乳酸菌がしっかりと腸内細胞バランスや免疫機能を高めてくれます。
おならの臭いが気になるとき
ほぼ無臭のようなおならもある反面、卵が腐ったような強烈に臭いのおならもあります。
おならの臭いが臭くなるのは、腸内細菌のバランスが崩れたとき、悪玉菌が増殖している証拠と言えます。
悪玉菌が増殖する理由は、肉食中心の食生活と考えられます。
腸内にいる悪玉菌はタンパク質や脂肪をエサにして増殖し、有害物質のアンモニアやインドールなど悪臭を放つガスを発生させます。
これが臭いおならの原因です。
腸内では悪玉菌により便の成分が腐敗し、便秘や免疫力の低下などの現象を引き起こしやすくなります。
おならの臭さ、便秘症状を治すには、肉食中心の食生活をやめ、食物繊維豊富なバランスよい食生活に切り替えることが大事になってきます。
ただ、いったん悪玉菌が増えてしまった腸内環境を善玉菌が優位の腸内環境に変えていくのはそう簡単なことではありません。
腸内細胞のバランスを早期に改善するには、整腸剤の力を借りるのが一番です。
おならの臭いが気になるときは、乳酸菌と納豆菌が配合されている整腸剤を選びましょう。
おすすめの整腸剤
それぞれの症状に合わせた整腸剤の選び方が分かったところで、具体的に市販されている納豆菌入り整腸剤でおススメしたい商品を紹介したいと思います。
ファスコン整腸錠プラス
ストレスによる下痢と便秘を繰り返してしまう人におススメしたい整腸剤は、乳酸菌と納豆菌が配合されている「ファスコン整腸錠プラス」です。
腸内細菌を増やす納豆菌に、3つの乳酸菌(フェカリス菌、アシドフィルス菌、ビフィズス菌)と、消化改善を促進するビオヂアスターゼ2000を配合し、善玉菌を増やし、腸内環境を整える働きがあります。
また、胃酸によって乳酸菌が死滅するのを防ぐために無水リン酸水素カルシウムを配合しているので乳酸菌が腸まで無事に届くことができます。
4種類の生菌の効果により、善玉菌優位の腸内環境に整えて、日ごろ乱れがちな便通を改善します。
便秘にも軟便にも両方とも改善できるため、ストレスで下痢と便秘を繰り返す人に向いた整腸剤といえるでしょう。
ザ・ガード整腸錠α3プラス
ダイエットによる便秘症状を改善するには「ザ・ガードコーワ整腸錠α3+」がおススメです。
納豆菌と乳酸菌(ラクトミン)に加え、新たにビフィズスインを配合したトリプル生菌で腸内環境を改善します。
善玉菌の増殖を助ける納豆菌は、小腸から大腸上部までを担当し、小腸下部から大腸では乳酸菌(ラクトミン)が乳酸を作ります。
おもに大腸で働くのがビフィズス菌とパントテン酸カルシウムで、ビフィズス菌は酢酸と乳酸を作り、悪玉菌を繁殖できない環境にし、パントテン酸は腸内のビフィズス菌を増やします。
酸に弱いビフィズス菌や乳酸菌がしっかり腸まで届くよう制酸剤を配合しているので、生菌は生きたまま腸内に届き、その役割を果たすことができます。
胃酸の働きを高めて、大腸への負担を軽減できる健胃生薬を配合しているため、ダイエットで便秘気味の人でも胃に負担をかけずに健康的な大腸の状態に近づけるでしょう。
パンラクミンプラス
おならの臭いが気になるときは、乳酸菌と納豆菌が配合されている「パンラクミンプラス」がおススメです。
パンラクミンプラスは、どんな環境でも耐える強い菌である有胞子性乳酸菌(ラクボン)と胃酸に強く生きたまま大腸まで届く納豆菌、どちらもパワーのある生菌を配合した整腸剤です。
ラクボン菌は、ほかの乳酸菌に比べ、酸と熱に強い胞子を持った乳酸菌です。
胃酸で死滅することなく腸内まで届き、腸内で乳酸を産生させ善玉菌を増やし、悪玉菌が繁殖しにくい腸内環境を作る性質を持っています。
整腸作用があるため、便秘はもちろん、軟便、腹部の膨張感、おならが臭くて気になるといった症状改善に向いた整腸剤です。
出過ぎた胃酸を中和し、胃の不快感をやわらげる沈降炭酸カルシウムも含まれているので胃や腸を痛めることなく腸内環境を整えられます。
まとめ
ダイエットで便秘気味のとき、ストレスによる下痢と便秘を繰り返すとき、おならの臭さが気になったとき、それぞれの症状に特化した整腸剤を飲み続けることで悩みは改善されていきます。
腸の調子を整えてくれる整腸剤ですが、むやみやたらに服用しても、自分の症状に合わせた整腸剤でなければ、効果は得られにくいです。
お腹の悩みや症状に特化した整腸剤で健康的な腸を手に入れましょう。