体重が増えて肥満になると、見た目の印象を損なうだけでなく、健康面でのデメリットも発生します。
特に内臓脂肪が増えると、命にも関わるリスクが高まるため、増えすぎた体重は減らすように心がけましょう。
今回は、体重の増加によるリスクと、内臓脂肪を減らすことによって生じるメリットについて解説します。
体重が増えるリスクとは
内臓脂肪が増える
体重が増える要因として考えられるのが「体脂肪の増加」です。
脂肪のつき方としては内臓脂肪が増えるケースと、皮下脂肪が増えるケースがあります。
皮下脂肪が多くつく場合と比べ、内臓脂肪がつく場合は体型が大きく崩れないこともあります。
しかし、内臓周りに脂肪が溜まることで、健康を害する要因となるため注意が必要です。
悪玉コレステロールや中性脂肪が増える
肥満の原因として、中性脂肪やコレステロールに対して悪いイメージを持っておられる方も多いことでしょう。
しかし、中性脂肪は体にとっての重要なエネルギー源です。
そのため適量はきちんと摂取する必要がありますが、摂り過ぎは体へ害を及ぼします。
また、コレステロールの中にも善玉と悪玉が存在します。
さて、内臓脂肪が増加すると中性脂肪も増加します。
内臓脂肪の増加は、もちろん脂質やカロリーの摂りすぎが原因です。
そして、中性脂肪が増加すると善玉コレステロールが減少し、悪玉コレステロールが増えることになります。
それでは、体内で悪玉コレステロールが増えるとどうなってしまうのでしょうか?
動脈硬化や脂質異常症などの生活習慣病が発症する
中性脂肪の摂りすぎによって悪玉コレステロールが増えると、さまざまな生活習慣病の原因となります。
代表的な症状が「動脈硬化」で、文字通り動脈が硬くなってしまいます。
動脈が硬くなることで、心臓に大きな負担がかかるほか、内臓や組織がきちんと働かなくなったり、あるいは壊死する可能性も出てきます。
もちろん、血管自体にもしなやかさがなくなっているため、破れやすくなっています。
このように、動脈硬化は生活習慣病につながり、身体の様々な部位に悪影響をもたらす原因となります。
具体的な病名としては、心不全、心肥大、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞、狭心症、くも膜下出血です。
これらの病気にかかると命に関わるケースも出てくるためご注意ください。
なお、血中の中性脂肪やコレステロールなどが基準よりも多い状態を「脂質異常症」といいます。
過去には高脂血症とも呼ばれていましたが、それと同じ症状です。
血中に脂質が多い脂質異常症では、血がドロドロの状態になっています。
先ほどご説明したように、やはり動脈硬化が起こりやすく、命にも関わるさまざまな病気の原因となります。
内臓脂肪が減ることによるメリットとは
長寿ホルモンのアディポネクチンが増える
内臓脂肪が増えると中性脂肪も増加し、善玉コレステロールが減ってしまうことをお話ししました。
しかし、減ってしまうのは善玉コレステロールだけでなく、超善玉物質であるアディポネクチンというホルモンも減少してしまいます。
逆に言えば内臓脂肪を減らすことによって、アディポネクチンを増やすことも期待できるのです。
アディポネクチンは血糖値を正常に保ったり、血圧を低下させる作用があります。
また動脈硬化を予防する働きもしてくれますが、これは血管壁へのダメージを修復してくれるからです。
さらには長寿にも関係すると言われているため、健康で長生きをするためにも不可欠なホルモンといえるでしょう。
アディポネクチンにより、内臓脂肪がさらに減る
実は、アディポニクチンそのものにも中性脂肪を減少させる働きがあります。
つまり、内臓脂肪を減らしてアディポネクチンが増えれば、中性脂肪の増加防止にもなるため、内臓脂肪がさらにつきにくくなることが期待できるのです。
このように、内臓脂肪を減らす事は肥満防止にとって良いスパイラルをもたらしてくれます。
糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病を予防できる
先ほどご説明したように内臓脂肪を減らせばアディポネクチンが増加します。
アディポネクチンには血糖の上昇を抑える働きがありますから、糖尿病の予防効果も期待できます。
また、ダメージ受けた血管壁の修復効果によって、動脈硬化の予防にも効果が期待できるのです。
このように、内臓脂肪を減らすように務めると、生活習慣病のトータルな予防にもつながります。
内臓脂肪を減らす方法とは
早食いをやめる
同じ量の食事をとるにしても、早食いをしたほうが内臓脂肪はつきやすいと考えられます。
早食いをすると血糖値が急上昇することになります。
そして、血糖値が急上昇するとインスリンの分泌も増加します。
インスリンは脂肪の合成や貯蔵を促す働きがあるため、肥満の原因となります。
当然内臓脂肪の増加にもつながりますので、食べ物はよく噛んでゆっくり食べることが大切です。
間食をやめる
3度の食事の合間にちょこちょこ何かを口にすることを間食といいます。
間食をすると、どうしてもカロリーオーバーにつながるため、内臓脂肪が増える原因となってしまいます。
また、空腹時には体脂肪の燃焼が進みますので、何も口にしない時間を作る事は、それだけで肥満防止につながるのです。
内臓脂肪を減らそうと考えている方は、食事以外の間食をなるべく減らすようにした方がよいでしょう。
ストレスによるヤケ食いをやめる
現代はストレスの多い社会と言われています。
そのようなストレスの反応として、心身のバランスを取るために体に良くない行動をしてしまうケースも少なくありません。
その中の1つがヤケ食いです。
やけ食いをすると、もちろんカロリーの摂りすぎにつながります。
また、ストレスを感じながらの食事は早食いにもなりやすいため、先ほどご説明したように内臓脂肪の増加につながります。
また、特に女性の場合、ストレスによるやけ食いが心の病へとつながる危険性もあるためよく注意してください。
やけ食いによる過食に罪の意識を感じて、次は何も口にしなくなる…などといった摂食障害につながってしまう可能性があります。
内臓脂肪を減らすためには、もちろん食事の食べ方や食べる量をコントロールする必要があります。
しかし、強いストレスを感じている場合には、肥満のみならず健康害する原因となるため、無理のない範囲から実践してゆくと良いでしょう。
まとめ
体重が増えて肥満になると、内臓脂肪が増えるケースがあります。
内臓脂肪が増えると、悪玉コレステロールや中性脂肪が増え、さらなる肥満やとつながりやすくなります。
同時に、命にも関わる生活習慣病へと発展する可能性もあるためご注意ください。
内臓脂肪を減らすことを実践していただきたいと思います。
ただし、長年の食習慣を変えることに大きなストレスを感じる方もいらっしゃることでしょう。
そのようなストレスがもとで、かえってやけ食いなどに走ってしまえば、さらなる体重増加へとつながりかねません。
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