妊娠中の悩みとして多い便秘。
人によっては、妊娠初期から出産までずっと便秘に悩まされてしまう人もいます。
妊娠中の便秘は、どうして起こってしまうのでしょうか?
妊娠中、特に妊娠初期の頃の便秘が起こる原因と、その対処方法を紹介します。
3ヶ月目の妊婦が便秘になりやすい原因とは
妊娠3か月目は、丁度妊娠初期の頃に当たります
この時は、ホルモンや子宮の変化等、体全体がお腹の赤ちゃんの為に変化していく時期です。
この時の体の変化によって、妊娠初期は様々な症状が起こるのです。
便秘も、その症状の一つと言われています。
3か月目の妊婦さんが便秘になりやすい原因をまとめると、この様になります。
ホルモンバランスの変化
妊娠中は赤ちゃんのいる子宮を守る為に、子宮を妊娠に適した状態に保つホルモンが分泌されます。
このホルモンはプロゲステロン、別名黄体ホルモンと呼ばれている物です。
このプロゲステロンは、妊娠中の子宮の状態を維持するのに大切なホルモンで、特に妊娠初期と後期の時に、大量に分泌されます。
このホルモンには筋肉の収縮を鈍らせる効果があり、これによって筋肉の動きによる流産を防いでいます。
しかし、この効果は子宮やその周りの筋肉だけでなく、胃腸や消化器官を動かす筋肉にも影響が出てしまうのです。
その為、腸を動かし便を排出する機能も弱まってしまい、便秘となってしまうのです。
子宮や体の変化
子宮は体内の赤ちゃんの大きさに合わせて、少しずつ大きくなっていきます。
この動きによって、子宮の周りにある腸も影響を受けてしまいます。
子宮によって腸が圧迫されると、腸は背中寄りの位置まで移動させられます。
いつもと違う場所に小腸や大腸が押しやられる事になりますから、その分腸の動きも悪くなってしまうのです。
大腸では常に便から水分が吸収されていますから、便が大腸内に残り続けていると、便は水分の少ない、カチコチに固まった状態になってしまいます。
水分量の少ない便は、直腸や肛門で詰まってしまう事も多い為、便秘になりやすい状態を作り出してしまうのです。
栄養バランスの偏りや水分不足
妊娠初期になると、つわりの症状が出る人もいます。
つわりによって、特定の物しか食べられない状態や、食べ物や水分をとっても戻してしまい、満足に栄養や水分を取れない事もあります。
食物繊維や乳酸菌といった、お腹に良い成分がいつも以上に取れない場合や、水分を満足に取れない場合、栄養不足や水分不足による便秘が起きる事があります。
特に、妊娠中は子宮に水分や栄養が集中しますから、いつもよりも栄養不足や水分不足が起こりがちです。
つわりの症状によって難しい事もありますが、妊娠初期の頃はできるだけ規則正しい食事と、こまめな水分補給を行う必要があるのです。
妊娠3ヶ月（初期）の便秘解消方法とは
妊娠初期に当たる妊娠3か月の場合、主に食事によって便秘を解消していきましょう。
妊娠初期の、お腹が不安定な状態でもできる便秘解消方法を紹介します。
朝起きたら1杯の白湯を飲もう
白湯は沸騰したお水を覚ましたもので、便秘に効果があるとされています。
白湯を朝一番に飲む事で、消化器官を温め、動きを活発にさせる効果があるのです。
冷たい飲み物よりも負担が少ないので、体に負担をかけられない妊娠初期の妊婦さんでも安心して飲む事が出来ます。
朝一番に水分を取る事は、体内の流れにもよい効果を生み出してくれます。
便秘だけでなく、むくみにも効果があるのでおすすめです。
腸内環境を整える食事をする
妊娠中、特に妊娠初期に当たる時期は、食べ物にも注意が必要です。
便秘薬や下剤はもちろん、それと同じ成分が入っているお茶等も飲んではいけません。
妊娠初期の便秘を解消するには、こうした物には頼らず、普段の食べ物から改善していく必要があるのです。
人の大腸の中には、無数の細菌や微生物が生活しています。
人の腸は、これ等無数の微生物達の力を借りて機能しており、この微生物達の状態を整えると、腸を中心とした体の機能を向上させる事が出来るのです。
腸内環境を整えるには、乳酸菌やビフィズス菌といった、腸内でよい働きをする善玉菌と呼ばれている菌類を含んだ食品を食べる、食物繊維やオリゴ糖といった、善玉菌のエサとなる成分を摂取すると良いと言われています。
こうしたお腹に良い成分を含んだ食べ物を食べるようにしていると、大腸の動きが活発になり、便秘の解消につながります。
どの食べ物も、体に負担をかける心配のない物がほとんどですから、デリケートな状態の妊婦さんでも安心して食べる事が出来ます。
妊娠初期は特に体に負担がかかりやすい時期ですから、こうした食べ物で対策をするようにしましょう。
腸内環境改善には、乳酸菌よりもオリゴ糖
腸内環境の改善には、乳酸菌やビフィズス菌を含む食材を食べる方法と、善玉菌のエサとなる、オリゴ糖を食べる方法があります。
この2つの方法の内、おすすめなのがオリゴ糖を摂取する方法です。
乳酸菌やビフィズス菌は、摂取しても体の免疫機能や消化液でそのほとんどが死んでしまいます。
善玉菌は死んでしまっても腸内を整える成分となるので心配いらないと言われていますが、腸内を活発にするには生きた善玉菌の働きも必要です。
また、善玉菌を含んでいる食材の多くは、発酵食品です。
キムチや納豆等、匂いが強い物も多く、つわりのある人では摂取しにくい物も多いのです。
その点、オリゴ糖にはにおいがなく、普通のお砂糖と同じ使い方で摂取が出来ます。
体内にいる生きた乳酸菌のエサとなり、乳酸菌を増やしてくれるので、簡単に腸内環境を整える事が出来るのです。
妊娠初期の頃は体の変化に慣れるのに精一杯な人も多いですが、オリゴ糖なら体や生活に負担をかける事なく、気軽に腸内環境を整える事が出来ます。
妊娠初期の便秘対策に、オリゴ糖はぴったりの食材なのです。
まとめ
妊娠初期の便秘は、そのまま放置していると長引いてしまう事もあります。
オリゴ糖を使って、早めの便秘対策を心掛けましょう。
